■東鉄町の家
○『夏涼しくて冬温かい家/自然素材/安心して暮らせる家/落ち着きのあるたたずまい』という施主の要望に答えるのはもちろんのこと、高台に立つ建物として相応しいたたずまいを模索しながら計画を進めました。
○このすまいのテーマは『自然体』です。非日常的な『ホテルのような』すまいではなく、様々な生活のシーンを彩る家具や小物が溢れる事でより魅力が増すような許容力のある家、おおらかで優しく包み込むような生活感のある家をつくりたいと思いました。
○道路側の開口部には木製の竪格子をつけています。外の景色は少々見えにくくなりますが、もし全面ガラスにすれば道路からの視線を気にして一年中ブラインドが下がってる姿が容易に想像できました。格子の大きさと間隔を現場で慎重に決定し、プライバシーと防犯を確保しながら柔らかいフィルター越しの眺望を楽しめるようにしました。夕方以降は格子から溢れいでる柔らかい光が街並みに豊かな表情を与えています。
○屋根と格子に守られたテラスは半屋外のリビングとなります。格子の折戸を開ければ駐車スペースと一体の利用も可能です。洗濯物を干したり、子供がプールで遊んだり、夏にビールを飲んだりと様々なシーンを演出します。
○リビングの窓際のテーブル・収納としても使えるベンチ、ダイニングの丸柱、壁内のマガジンラック、2階のロフトや大容量の本棚、至る所に設けた飾り棚達が空間を豊かなものとしています。『なんでも隠してしまう』のではなく『必要なものがそこにある』という当たり前のすまいのあり方について深く考える良い機会になりました。
竣工写真
プレゼンテーション資料(一部)